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怪我による痛みは二層性?

怪我などで起こる急性痛は、組織が損傷したときに伴う痛みと、組織損傷が修復するときに起こる痛みの両方からなります。

まず、怪我をすると細胞や毛細血管が傷つきます。細胞が壊れると細胞からk⁺(カリウムイオン)やH⁺(水素イオン)、さらにはエネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)が流出します。

これらの物質には直接痛みを引き起こす作用があるので、侵害受容器を刺激して痛みを起こします。また毛細血管が傷つくと出血を起こしますが、血液中の物質が皮膚を覆うコラーゲンと反応するとブラジキニンが産生され、痛みが起こります。

さらに、組織の炎症に伴い細胞内のCa²⁺(カルシウムイオン)濃度が高まると、ホスホリパーゼA²と呼ばれる酵素を活性化させ、細胞膜の成分からプロスタグランジンを合成します。

この物質は単独では痛みを誘発しませんが、他の発痛物質と合わさることで痛みを増強させます。一方、損傷後しばらくすると、損傷部位の出血を止めるために血小板が集まり、発痛作用のあるセロトニンを放出して痛みを起こさせます。

また、細胞の修復を行うためにマクロファージが集まりますが、マクロファージはブラジキニンと反応することでインターロイキンなどのサイトカインを分泌します。

分泌されたサイトカインは、損傷部位にある細胞や神経細胞に作用してプロスタグランジンなどを産生することでさらに痛みを増強させます。このように、痛みはそれぞれ意味があるため、正しく理解することが大切ですよ。

急性痛には2つの発生機序がある

損傷直後に起こる痛みは、細胞が壊れたことに伴う痛みである

損傷後しばらくして起こるのは、細胞修復に伴う痛みである







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